【日曜美術館】#アートシェア②【美術番組まとめ】

日曜美術館

2020年5月31日にNHKで放送された「日曜美術館」の【#アートシェア 今こそ、見て欲しいこの一作】の回をまとめました。
今回の記事はパート2になります。
前回のパート1はこちら☚からご覧いただけます。

番組内容に沿って、+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
見逃した方やもう一度内容を確認されたい方は是非ご覧になって下さい(^^♪

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《睡蓮》クロード・モネ


《睡蓮の池》1915-1926年
クロード・モネ
香川県・地中美術館蔵

建築家の安藤忠雄さんが挙げたアートシェアは、モネの《睡蓮》です。

この作品は香川県の瀬戸内海に浮かぶ離島、直島(なおしま)にある地中美術館に収蔵されています。
この地中美術館の設計も安藤氏が担当しました。

建物の大半が地中にある、まるで島と一体化したような独特の建築になっています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

2004年に開館したこの美術館では、クロード・モネウォルター・デ・マリアジェームズ・タレル3人の作品のみを展示しています。


光の画家”と呼ばれる、巨匠クロード・モネ
日暮れか、あるいは夜明けなのか、睡蓮の池を照らすわずかな光が描かれています。

晩年のモネはひたすら睡蓮を描き、”自然の光”を描きだそうとしました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

地中美術館には全部で5枚の『睡蓮』が収蔵されており、その5点を展示するためだけに作られた特別な部屋があります。
地下の展示室ですが、天井からは自然光が降り注ぎます

モネが自然の光のなかで睡蓮を見たように、鑑賞者も自然光の中でモネの《睡蓮》を見る事ができるのです。

安藤忠雄さんのコメント

モネという画家は「光を求めた」画家でした。
現代のこの難しい社会の中で自ら希望を見出す事、それはすなわち”光”です。
この『睡蓮』という作品から、光や希望の向こう側に自分の生きていく姿を見出す事できるのではないかと考え、選びました。

またモネの”光の空間”に「光でこたえたい」という思いから展示室には自然光が入るように設計しました。

《ゲルニカ》ピカソ

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

革新的な作品を次々に生み出す、アーティストの横尾忠則(よこお ただのり)さんが選んだのはピカソの《ゲルニカ》。
20世紀を代表する傑作です。

ゲルニカ》は現在スペインのソフィア王妃芸術センターに収蔵されています。
モノクロの大画面は、縦が3.5メートル、横幅が8メートル。

この作品は「反戦」や「抵抗」のシンボルとして愛されてきました。

「ゲルニカ」とはスペインのバスク地方にある街の名前です。
第二次大戦中の1937年、ナチス・ドイツがこのゲルニカの街に無差別爆撃を行いました。
女性や子供といった戦闘員ではない人たちを攻撃をしたのです。

この時フランスにいたピカソはこの惨劇を知るとすぐに絵筆を取ったといいます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

巨大な画面には、逃げ惑う動物や両手を上げて叫ぶ女性、そして亡くなった我が子を抱いて嘆き悲しむ母親の姿が描かれています。

ピカソは《ゲルニカ》をわずか1か月ほどで描き上げました。

横尾忠則氏と《ゲルニカ》

横尾忠則さんは1980年にニューヨーク近代美術館で開催されたピカソ展で《ゲルニカ》と出会ったといいます。
当時はグラフィックデザイナーとして第一線で活躍していましたが、この作品との出会いを機に画家に転身しました。

横尾氏によると《ゲルニカ》は「ただ単に爆撃を告発した作品ではない、現在の私たちが置かれている”コロナ禍”という状況とも深く結びついている」といいます。
即ちこの作品には誰が見ても、無意識のうちに今の状況と重ねて見てしまう、というのです。

描かれているものは人間の”生”であり、”死”であり、そして”命”です。
見るたびに新しい発見や、その時の状況で違った見え方になる普遍的な作品といえるのです。

《グラン・ブーケ》ルドン


《グラン・ブーケ(大きな花束)》
オディロン・ルドン
三菱一号館美術館蔵

こちらの作品を挙げたのは、三菱一号館美術館の館長を務める高橋昭也さんです。

横1.6メートル、縦2.5メートルの巨大なパステル画です。
この作品はフランスのブルゴーニュ地方の貴族が、城の食堂を飾るための絵画としてルドンに発注しました。

こぼれんばかりの様々な花が描かれています。
中には現実には存在しない花もあるとか。

高橋昭也さんによると、この作品が東日本大震災の後に公開された時には、作品の前で見た人が祈るようにしていたといいます。

こちらの作品は2020年10月に三菱一号館美術館で開催予定の『開館10周年記念 1894 Visions ルドン、ロートレックとソフィ・カル展』にて公開が予定されています(2020年6月3日現在)

*最新の情報は美術館の公式ホームページをご確認下さい。
リンク:三菱一号館美術館ホームページ

当ブログでは、過去日曜美術館で放送されてたルドンの特集の回もまとめておりますので、よろしければこちらもご覧ください。
【日曜美術館】オディロン・ルドンのまなざし①【美術番組まとめ】

今回はここまでになります。
続きはパート3にて!
こちら☚からご覧いただけます。

コメント

  1. […] 2020年5月31日にNHKで放送された「日曜美術館」の【#アートシェア 今こそ、見て欲しいこの一作】の回をまとめました。 今回の記事はパート3になります。 前回のパート2はこちら☚からご覧いただけます。 […]

  2. […] 今回の記事は以上になります。 この続きはパート2にて! こちら☚からご覧いただけます。 […]

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