【開運!なんでも鑑定団】至高の磁器・鍋島焼【美術情報まとめ】

美術番組

2025年6月17日にテレビ東京で放送された「開運!なんでも鑑定団」の【鍋島焼】についてまとめました。

番組内容に沿ってそれでけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。

*画像出展元:テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」より

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至高の磁器・鍋島焼

皿の中央を白抜きにし、

その周りを精緻な雲の文様で取り囲む。

つまり淡い光を放つおぼろ月がそこに。
格式を重んじながら、流麗、華麗を極めた鍋島焼至高の磁器である。

江戸時代前期、佐賀藩初代藩主・鍋島勝茂は徳川家への献上品を作らせるため、

有田から優れた陶工を集め、まったく新たな磁器の制作に取りかかった。

そして生まれたのが鍋島焼である。
その種類は大きく分けて3つ

白磁に藍色がくっきりと映える染付

淡い緑が美しい青磁

そして、日本磁器の最高峰と評される色鍋島
呉須(ごす)で絵付けした文様に、赤・緑・黄の3色で上絵付けをしたもので、古伊万里に見られる金・紫・黒はほとんど用いない。

日本磁器の最高峰 色鍋島

大きさは一寸・七寸・五寸・三寸と厳格に決められていた。

見込みが深く、縁にかけて張りのある曲線を描いて立ち上がる。

いわゆる木盃(もくはい)と呼ばれる独特の形が特徴である。

高台には櫛の歯のように等間隔に描かれた線が寸分の狂いなく並ぶ。

文様は極めて斬新かつ奔放。

こちらは3つのひょうたんを大胆にあしらったもの。

舟をこぐために使う櫂(かい)が17本配されたもの。

菊の花を七宝形に描いたりと、実にさまざまである。

一方、こちらは写実性に富んだ傑作。

中央の桃は繊細な染付の濃淡で立体的に描き、

左右の桃はなんと点描を用いている。
これにより、果実表面のざらつきを見事に表現。

鍋島焼を代表する逸品として、現在、国の重要文化財に指定されている

1000万円で買った色鍋島の皿

改めて依頼品を見てみよう。
色鍋島の皿、5点である。

七寸皿が1点。
余白をたっぷりと生かした画面。

青い花が鮮やかな水葵(水葵文)。
ハートの形をした葉がリズミカルに配されている。

五寸皿は3点。

花籠は鍋島焼の代表的なモチーフ。

染付で描かれた縁の文様が、器全体を引き締めている。

こちらは水草が赤絵で装飾的に描かれる一方、細かい水の流れはデフォルメされ、まるで抽象画のごとく。

こちらは縁に3つの花束文が描かれ、緑の葉と赤の花の対比が実に美しい。

そして変形皿が1点。
水面に浮かぶ紅葉が鮮やかである(紅葉水流文)。

鍋島焼は高い芸術性と希少性から、非常に人気が高く偽物も多いが…。
果して鑑定やいかに?

すべて本物 1100万円!

なんと1100万円!

「江戸時代の鍋島焼、間違いございません」

17世紀の末から18世紀初頭が最盛期。丸いお皿4枚は、ほぼその最盛期に作られたもの」

「形も非常に整っていますし、しっとりとした潤いのある肌をしています」

「文様、その線なんかがね」

「本当に滑らかに、狂いなく描かれている」

「染付の青と上絵の赤、黄色、緑、すごい綺麗な色合いなんですね」

「変形皿はぐっと時代が古いんです。まだ鍋島様式になっていない、最初の様子を語る非常に貴重なものです」

今回の記事はここまでになります。

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