【日曜美術館】大阪中之島美術館①【美術番組まとめ】

日曜美術館

2022年2月27日にNHKで放送された「日曜美術館」の【大阪中之島美術館〜蒐(しゅう)集もまた創作なり〜】の回をまとめました。

番組内容に沿って、+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
見逃した方やもう一度内容を確認されたい方は是非ご覧になって下さい(^^♪

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イントロダクション

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

古くから大阪の経済や文化の中心だった大阪・中之島
この場所に何やら”大きな黒い建物”が現れました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

2022年2月2日に開館したばかりの大阪中之島美術館です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

佐伯祐三の代表作《郵便配達夫》をはじめ、マグリットモディリアーニロートレックといった西洋画のビッグネームの作品から、バスキアなど20世紀のアーティストまで幅広いコレクションを所蔵しています。


《ソムリエ(ウェイター)》1574年
ジュゼッペ・アルチンボルド
大阪中之島美術館蔵

また日本でおそらく大阪中之島美術館だけ(と思われる)、ルネサンス後期のイタリア人画家ジュゼッペ・アルチンボルドの作品も所蔵しています。

こちらの《ソムリエ(ウェイター)》は、2017年に開催された「アルチンボルド展」でも貸し出しされたものです。
コレクションの核が近現代美術である大阪中之島美術館の中では異例の作品ではありますが、たいへん貴重な一枚です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

美術館の誕生には、ある大阪商人の美術コレクションが大きく関わっていました。
名画多くの人に見てもらいたい
そんな思いから美術館の建設を目指します。

しかし時代の波に翻弄され、その夢が存命中に叶う事はありませんでした。
やがてその思いは後世の人々に受け継がれ、2022年に大阪中之島美術館として形になったのです。

今回の記事では美術館誕生までの90年に及ぶ歩みをまとめていきます。

大阪中之島美術館 館内

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

美術館に入ると、天井の高い開放的な空間が来館者を出迎えてくれます。
美術館は5階建てとなっており、展示室は4階と5階にあります。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

2階には「パッサージュ」と呼ばれる空間があり、ここは誰でも無料で自由に行き来することができます。
1階部分にはカフェやレストラン、ミュージアムショップがあり、こちらも入場料を払ってなくても利用することができます(*展覧会特設ショップは除く)。

自由に入れる場所を美術館内に設けることで、誰でも気軽に美術に親しむことができ、「あ、今こんな展覧会やっているんだ!」という”美術との出会いの場”にもなるようにつくられているのです。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

大阪中之島美術館館長の菅谷富夫氏は美術館の内外観について次のように話します。
(外から見ると)四角い黒い箱でちょっと愛想のない感じがするんですけども、中に入って頂くと、ちょっとドラマチックな構成というか形になっていると思います

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

展示室へは長いエスカレーターに乗って2階から移動します。
その移動時間はなんと1分半
ちょっと心を整える時間ですかね。これから非日常の美術の空間に入っていくんだっていう」(菅谷富夫氏)

大阪中之島美術館 オリジナル家具コレクション

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

まず最初に紹介するのはこちらの椅子が沢山置かれた展示室。
菅谷館長オススメの場所だといいます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

ヘリット・リートフェルト(1888-1964)は20世紀に活躍したオランダ人の建築家でありデザイナーです。

それにしても、どうして”椅子”ばかりの展示室があるのでしょうか?

美術館建設にあたり、「どういう美術館が大阪という場所に相応しいか?」という協議が有識者の間で行われました。
そこで単に「工芸」を取り扱うのではなく、商業都市・産業都市の歴史がある土地に誕生する美術館ということで「近代デザイン(インダストリアル)」に焦点をあてた蒐集(しゅうしゅう)を目指すことになりました。

大阪が”ものづくりと商いの町”ということが深く関係しているんですね!

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

中でも「椅子」が選ばれたのには、「家具デザインの中で一番、思想やデザイナーの考え方がよく出るから」という理由があるといいます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

こちらの『アームチェア』はウィーン分離派のデザイナー、コロマン・モーザーが手掛けたものです。
モーザーはデザイン性あふれる豊かな暮らしを目指しました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

こちらの椅子は日本のインテリアデザイナーである倉俣史朗(くらまたしろう、1934-1991)の作品。
椅子をただ座るためのものから、芸術の域まで高めた代表作です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

椅子の中に埋め込まれたバラは、見る角度によって本数が変わるといいます。
浮遊感あふれる見事なデザインです。

生活の中の芸術を集める
この発想が絵画や彫刻だけにとどまらない、充実したコレクションを形成しました。

>>美術館誕生と深いかかわりのある一枚

コメント

  1. […] 今回の記事はパート2になります。 前回のパート1はこちら☚からご覧ください。 […]

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