【日曜美術館】オルセー美術館①【美術番組まとめ】

日曜美術館

2020年4月5日にNHKで放送された「日曜美術館」の【見つけよう!あなただけのオルセー美術館】の回をまとめました。

番組内容に沿って、+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
見逃した方やもう一度内容を確認されたい方は是非ご覧になって下さい(^^♪

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イントロダクション

フランス・パリにある”印象派の殿堂”、オルセー美術館

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

こちらは1900年頃に撮られた写真です。
この写真からも分かるようにオルセー美術館はかつて、駅舎として使われていました
美術館として開館したのは、1986年の事です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

館内には天窓があり、太陽の光が降り注ぎます。
天窓に周りには、太陽の光をモチーフにした壁のレリーフがあります。

今回は作品一点一点にフォーカスをあてて、名画の細かい所までご紹介し、まとめていきます。
8K映像で撮影された名画から、今まで見えなかった名画の表情が見えてきます。

《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》ルノワール


《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》1863年
ピエール=オーギュスト・ルノワール
オルセー美術館蔵

「印象派の作品」といえば、この作品!と言えるほどの有名な作品でしょう。
ルノワール35歳の頃の作で、1877年の第3回印象派展にも出品されました。
ムーラン・ド・ラ・ギャレット」はパリのモンマルトルで人気だったダンスホールの名称です。

そこで過ごすパリの人たちの休日の様子を描いています。
降り注ぐ木漏れ日の表現がたいへん見事な作品です。




作品を隅から隅までまで見ていくと、何人かこちらを見ている人たちと目が合うのが面白い作品です。

《草上の昼食》マネ


《草上の昼食》1862-63年
エドゥアール・マネ
オルセー美術館蔵

この作品は発表当時、たいへんなスキャンダルを巻き起こした作品でした。

その理由の一つが、”森の中に裸の女の人がいる”という事です。
これに関して風紀上好ましくないという事で非難されました。

一緒に描かれている男性の服装はその当時の格好をしています。
正装ともいえるネクタイまで締めた格好にもかかわらず、女性の方は裸だと。
そこからこのようなふしだらな状況が実際にあったのではないか?と捉えられてしまったのです。

この絵を見た人の中には、現実で起きた事との混同があったのでしょう。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

見逃しがちですが、じつは画面左下の隅の方にカエルが描かれています
マネの遊び心が感じられます。

《オランピア》マネ

草上の昼食》と並ぶ、マネの代表作《オランピア
こちらもオルセー美術館に所蔵されています。

マネはこの作品を1865年のサロン(官展)に出品します。
この時代、「現実の裸体の女性」を描くことはタブーでしたが、ヴィーナスや女神であればOKとされていました。

マネも恐らくはこの作品を「これは女神だ、ヴィーナスだ」と言っておけば問題視はされなかったことでしょう。
また「オランピア」という名前も娼婦の通称のような名前で、それも批判を生む要因となりました。

最終的に《草上の昼食》同様に批判を生む結果となりました

女性の髪の毛に注目をして頂きますと、向かって右側リボンの下の所に女性の髪の毛の束が描かれているのです。

僕はてっきりショートカットの女性だと思っていました!

マネはこの作品で日本の浮世絵からの影響を取り入れています。
画面は浮世絵のように平面的で、ルネサンス以来の空間表現や立体感を排除した描き方をしている特徴があります。

《ダンス教室》ドガ


《ダンス教室》1874年頃
エドガー・ドガ
オルセー美術館蔵

ドガといえば、”踊り子”ですね!
一番手前の踊り子の足元には、ちっちゃいワンちゃんの姿が。

可愛いですね!

皆おそろいの純白のチュチュを着ていますが、リボンは色とりどりで可愛らしい印象です。

それでは、絵の細かい所を見ていきましょう。


こちらの女の子は背中をぽりぽりかいていますね。
その体勢や表情からレッスンに飽きてしまったようにも見えます。


こちらの女の子は耳飾りをつけているところです。
こんな細かいところまで描かれていたのですね。
ドガのこだわりを感じます。

《ガラテイア》モロー


《ガラテイア》1880年
ギュスターヴ・モロー
オルセー美術館蔵

サロメを描いた作品や代表作《出現》で知られるギュスターヴ・モローが神話をベースに描いた作品です。

ガラテイア」とは海の女神のことです。
画面奥の巨大なオレンジ色の人間、よく見ると三つ目男です。

どことなく不穏な空気が漂う作品ですが、それはこの三つ目男のせいだけではありません。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

矢印のところ(女神の長い髪の毛の毛先あたり)、人影があるのがわかりますか?
これは…幽霊?なのでしょうか・・・

細部をじっくり観察し、それから全体を見渡すとまた違った印象に見えてきます

《サーカス》スーラ


《サーカス》1890年
ジョルジュ・スーラ
オルセー美術館蔵

こちらは点描技法で知られるジョルジュ・スーラの作品です。

一体いくつの点描で描かれているのでしょうか。
考えただけで気の遠くなるような作品です。


手前でカーテンを引っ張っている道化師の口には、ちゃんと舌の細かい所まで描かれています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より

この作品をよく見ると左上の観客が座っている所に”グリッド線”と呼ばれる構図を決めるための線が残されているといいます。
このような線は下絵を描く際に多くの画家が描きますが、最終的には消して見せないようにするのが普通です。

いかがでしたでしょうか。
長くなるのでパート1はここまでで!
パート2でも、オルセー美術館所蔵の名画をご紹介していきます(*^-^*)
*現在記事作成中です。

コメント

  1. […] 2020年4月5日にNHKで放送された「日曜美術館」の【見つけよう!あなただけのオルセー美術館】の回をまとめました。 今回の記事は後編になります。前編はこちら☚からご覧いただけます。 […]

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