【ぶら美】シッカート《切り裂きジャックの寝室》【怖い絵展⑤】

ぶらぶら美術・博物館

2017年11月24日にBS日テレにて放送された「ぶらぶら美術・博物館」の【#253 英国の至宝が初来日!「怖い絵」展~名画に潜む“恐怖”を、ベストセラー著者・中野京子さん解説で!~】の回をまとめました。

番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
前回のパート4はこちら☚からご覧頂けます。

今回のパート5ではイギリスの貧民街、イーストエンド地区で19世紀末に起こった「切り裂きジャック」にまつわる怖い作品をご紹介します。

スポンサーリンク

《切り裂きジャックの寝室》


《切り裂きジャックの寝室》1906-07年
ウォルター・リチャード・シッカート
マンチェスター美術館蔵

こちらはその「切り裂きジャック」の寝室を舞台に描かれています。
中央にベッドが置かれ、手前のドアが開いています。
奥には窓が見え、その手前に鏡台が置かれています。

画面が暗いので少し、分かりにくいですよね。。。
下をご覧ください。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館 #253」より

こちらでだいぶ分かりますでしょうか?
誰もいない室内を描いていますが、妙に人の気配も感じます・・・

画家:ウォルター・リチャード・シッカート

この作品を描いたのはウォルター・リチャード・シッカート(Walter Richard Sickert、1860-1942)というドイツ人の画家です。
1868年、8歳の時にイギリスに移住しています。

ホイッスラーに師事し、またドガとも交流があった事から、シッカートの初期の作品は印象派に分類されます。
1889年にはイギリスで開催された印象派展覧会にも作品を出品しています。

また1894・1895年にはオーブリー・ビアズリーが担当した「イエロー・ブック」にも作品が寄稿されています。

シッカートと切り裂きジャックの関係性

シッカート切り裂きジャック異常なほど興味を持っていたといいます。

切り裂きジャック(Jack the Ripper)」とは1888年にイギリスで発生した猟奇殺人事件、またその犯人の名称です。
事件の概要は5人の娼婦が連続殺人鬼によって殺された事件です。
そしてその多くは40代の女性でした。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館 #253」より

同時に「切り裂きジャック」を名乗る人物からの手紙が、警察やマスコミに送られた事から、史上初の劇場型犯罪とも言われています。
これがこの事件は有名になった理由です。
そして、犯人は捕まっておらず誰かも分かっていません。

当時は様々な犯人説が出ていました。
ヴィクトリア女王の孫クラレンス公ではないか?
宮廷の侍医ではないか?
犯人を取り逃がしている警官ではないか?などなど。

それではなぜシッカートはこの作品で描いた部屋が「切り裂きジャックの部屋」だと分かったのでしょう?

実はこのアパートの女主人が「この部屋に切り裂きジャックらしき人物が住んでいた」と話したのです。
それを聞きつけたシッカートは、すぐさまこの部屋を借りるのです。
そしてその部屋の様子を作品にしました。

なるほど、まぁまぁ興味を持っていれば
それくらいはするかもね~。

しかし、この話には続きがあるのです。

切り裂きジャック=シッカート説?!

1970年代(シッカートは1942年に亡くなっています)に入り、彼の養子を名乗る人物が、「養父(シッカート)が切り裂きジャックだ」テレビで告白をするのです。

さらに2000年代に入ると、推理小説のベストセラー作家であるパトリシア・コーンウェル私財7億円を投じて、シッカートのDNA切り裂きジャックから送られてきた手紙の切手に残されたDNAの調査を行いました。

その結果、DNAは一致し「犯人はシッカートだ」と結論付けるのです。

じゃあ、犯人はシッカートじゃん!

とお思いの方もいらっしゃると思います。
確かにDNAは一致したので、調査対象となった手紙をシッカートが書いたのはほぼ間違いないでしょう。
けれどもその手紙自体が、本当の切り裂きジャックのものかは断言できないのです。

結局のところ、今でも確実に「こいつが犯人だ!」という結論には至ってないのです。

でも、もし犯人がシッカートであったなら・・・
そう思ってこの作品《切り裂きジャックの寝室》を見ると、ただならぬ恐ろしさを感じませんか?

でももし犯人じゃなかったら、その時は
ホントごめんなさい<(_ _)>

いかがでしたでしょうか。パート5はここまでです。
続くパート6では、近代絵画の父と呼ばれるポール・セザンヌの描いた作品を見ていきます。
こちら☚からご覧頂けます。

コメント

  1. […] 番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。 前回のパート5はこちら☚からご覧頂けます。 […]

タイトルとURLをコピーしました