【レポート】[前期]特別展「桃山―天下人の100年」@東京国立博物館 平成館

2020年

今回は東京・上野の東京国立博物館 平成館で2020年10月6日㈫から11月29日㈰まで開催の「桃山―天下人の100年」のレポートを書いていきます。

この展覧会は前期と後期に分かれており、前期は11月1日㈰までで、後期は11月3日(火・祝)からとなっています。
前期・後期共に目玉となる作品が数多く展示されるので、美術ファンの方は両会期行くしかない、充実の展覧会です!

鑑賞日:2020年11月1日(日)

展覧会名:特別展「桃山―天下人の100年」

鑑賞時間:45分
料金:2,400円(一般)
写真撮影:NG
グッズ購入額:計3,505円(図録、ポストカード×3)

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印象に残った作品ベスト5

先ずは今回の展覧会で気になった作品を5作品ピックアップして、その作品の感想や解説をまとめていきます。

《鶴下絵三十六歌仙和歌巻》本阿弥光悦、俵屋宗達


《鶴下絵三十六歌仙和歌巻》江戸時代・17世紀
(つるしたえさんじゅうろっかせんわかかん)
[書] 本阿弥光悦筆
[絵] 俵屋宗達筆
京都国立博物館蔵

僕が今回の展覧会で楽しみにしていた作品の一つです。
書を描いたのは国宝《舟橋蒔絵硯箱》で知られる本阿弥光悦、そして鶴の絵を描いたのは《風神雷神図屏風》を描き、尾形光琳もリスペクトした俵屋宗達です。

つまりこの作品は”奇跡のコラボレーション作品”という事になるのです。

《籬に草花図襖》狩野山雪筆


《籬(まがき)に草花図襖》1631年
重要文化財
狩野山雪筆
京都・天球院

狩野山雪の作品、すなわち狩野派の作品ですが、どことなく琳派のような雰囲気があって個人的に好みでした。

桃山―天下人の100年」では前期後期通じて狩野山雪の作品が3点展示されます。

通期展示
重要文化財《籬に草花図襖》京都・天球院
重要文化財《竹林虎図襖》京都・天球院

前期
韃靼人狩猟・打毬図屛風》国立歴史民俗博物館

《松鷹図襖・壁貼付》狩野山楽筆


《松鷹図襖・壁貼付(部分)》1626年
重要文化財
狩野山楽
京都市(元離宮二条城事務所)

こちらは展覧会終盤で展示されていた作品です。
実物はかなりの大きさでインパクトがありました!
狩野派らしい”ドーン”とした作品だと感じました。

画像では分かりませんが、襖の取っ手の所に徳川葵の紋が入っており、それがカッコ良かったです!

桃山―天下人の100年」では前期後期通じて狩野山楽の作品が4点展示されます。

通期展示
重要文化財《紅梅図襖》京都・大覚寺
重要文化財《牡丹図襖》京都・大覚寺
重要文化財《松鷹図襖・壁貼付》京都市(元離宮二条城事務所)

前期
狩猟図》京都国立博物館

《織田信長像》狩野永徳筆


《織田信長像》1584年
狩野永徳
京都・大徳寺蔵

狩野派を代表する絵師狩野永徳
彼が織田信長豊臣秀吉に仕えた事は知っていましたが、肖像画を描いていたとは知りませんでした。

私たちのイメージする信長と顔立ちこそ似た感じですが、どこか弱々しい表情なのが不思議な感じがします。
代表作である《唐獅子図屏風》では、あんなにも迫力のある表現で描いているのに、自分の主君はなぜこんな弱々しい表情で描いたのか、不思議だなと思いました。

ちなみに私たちが教科書で目にする信長の肖像画は狩野宗秀(かのうそうしゅう)によるもので、彼は狩野永徳の弟にあたる人物です。
そしてその作品は展覧会後期に展示されます!

なお、この展覧会では前期後期通じて狩野永徳の作品が、《織田信長像》を含めて7点展示されます。

前期
国宝《洛中洛外図屛風(上杉家本)
織田信長像》京都・大徳寺
国宝《檜図屛風
四季花鳥図屛風》兵庫・白鶴美術館
☝10月25日までだったので見られず…

後期
洛外名所遊楽図屛風
国宝《花鳥図襖
唐獅子図屛風

《龍虎図屛風》曽我直庵筆


《龍虎図屛風》17世紀
曽我直庵
東京国立博物館蔵

画像出展元:ウェブサイト「東京国立博物館 画像検索」より

こちらは展覧会場入ってすぐの所に展示されていた《龍虎図屏風》です。
龍の方は迫力満点なのに対して、虎の方は動きや表情がなんだか面白いのが印象的でした。

作者は曽我直庵(そがちょくあん)は安土桃山時代に活躍した絵師で、長谷川等伯海北友松(かいほうゆうしょう)と並ぶ水墨画の巨匠です。
しかし史料が少なく、生没年も分かっていない謎の多い画家なのです。

後期展示で見逃せない作品!!

ここからは11月3日(火・祝)以降の後期展示で、個人的に絶対見逃せない作品をまとめていきます。


《織田信長像》1583年
重要文化財
狩野宗秀(かのうそうしゅう)
愛知・長興寺

日本人なら誰もが教科書で目にしているであろうこちらの《織田信長像》。
なんと後期展示でお目見えします!

教科書に載っている作品を生で見ると、テンション上がりますよね!


国宝《花鳥図襖》室町時代時代・16世紀
狩野永徳
京都市・聚光院(じゅこういん)

展覧会メインビジュアルにもなっている狩野永徳の作品です。
彼の作品で国宝に指定されているものは三作品で、そのうちの一枚という事になります。
前期展示に《洛中洛外図屛風(上杉家本)》と《檜図屏風》が展示されていましたので、後期展示で《花鳥図襖》を見れば、狩野永徳の国宝作品は制覇できるのです!

それだけでもすごい展覧会なのが分かります!

ちなみにあの有名な《唐獅子図屏風》は国宝ではありません
唐獅子図屏風宮内庁管理の天皇家の所有で、そういった作品は国宝や重要文化財の指定にはならないのです。

最も一般の美術館に所蔵されていたら、間違いなく国宝に指定されているでしょう。


《雪中梅竹遊禽図襖》1634年
重要文化財
狩野探幽
愛知・名古屋城総合事務所

狩野探幽の代表作で、作品の読み方は「せっちゅうばいちくゆうきんずふすま」です。

この作品は美術検定の勉強をしていると、テキストや問題集でまぁよく見かける作品でして(笑)
実物を見る事ができるのがすごく楽しみです。


《四季花鳥図》室町時代
重要文化財
狩野元信
京都・大仙院

狩野派二代目、室町時代に活躍した狩野元信の作品です。
この作品も「狩野元信といえば!」の代表作と言える作品です。

すごい!一体、狩野派の代表作がどれだけ来るんだ…( ゚Д゚)

後期展示にも足を運ぼうと思っているので、その際にはまたレポートに上げたいと思います。

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