【ぶら美10周年SP】尾形光琳《紅白梅図屏風》【MOA美術館③】

ぶらぶら美術・博物館

2020年4月14日にBS日テレにて放送された「ぶらぶら美術・博物館」の【#344 祝!10周年スペシャル 春の熱海アートツアー①〜パワースポット・來宮神社とMOA美術館 国宝「紅白梅図屏風」〜】の回をまとめました。
今回の記事はパート4になります。
前回のパート3はこちら☚からご覧いただけます。

番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
見逃した方やもう一度内容を確認されたい方は是非ご覧になって下さい(^^♪

今回はMOA美術館の至宝と言われる、国宝紅白梅図屏風》からご紹介していきます。

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《紅白梅図屏風》尾形光琳


国宝《紅白梅図屏風》
尾形光琳
江戸時代(18世紀)
MOA美術館蔵
撮影:masaya(2018年2月)

尾形光琳最晩年に描いたと言われる最高傑作です。


光琳の成し得た事の一つは「日本の意匠」を完成させたことです。
例えば、こちらの梅の花は”光琳梅”と呼ばれており、もはやデザインの域に達しているのが分かります。
今でもこの梅の花の模様は、焼き物の模様であったり和菓子に使われたりしています。


中央で右隻左隻にまたがって流れる波の模様は”光琳波”と言われており、西陣織にも使用される等こちらもデザインとして多用されています

つまりこの作品ではデザインを組み合わせて、絵が出来ているという事なのです。


左隻の白梅は老木(老いた木)で表されています。


一方の右隻の紅梅は若木となっておりそこが対比になるように表現しています。
こちらの紅梅の木はどこか人の立ち姿に見えなくもありません。

また金地に対して波の黒の対比や、梅の木の”静”に対する川の流れの”動”であったりと様々な要素を対比させている、非常に理知的な作品でもあるのです。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

梅の幹についているフジツボのようなものは、木に生えたコケです。
光琳はこれをたらし込みと呼ばれる、墨や絵具をにじませる技法を使って表現しています。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

こちらは光琳が多大な影響を受けた画家、俵屋宗達の描いた《風神雷神図屛風》です。
光琳はこの『風神雷神図屛風』の模写もしていますが、この《紅白梅図屏風》もどこか《風神雷神図屛風》を彷彿とさせます

美術史家の山根有三氏によると、『風神雷神図屛風』をさらに進化させ、梅を用いて表したのが《紅白梅図屏風》だと言います。

《月下紅白梅図》杉本博司


《月下紅白梅図》2017年
杉本博司
MOA美術館蔵
撮影:masaya(2018年2月)

これはまた渋い作品ですね~
カッコイイ‼

こちらはMOA美術館の展示スペースの設計を手掛けたお一人、杉本博司氏の作品になります。
作品の読み方は「げっかこうはくばいず」です。

尾形光琳の《紅白梅図屏風》を白黒の写真で撮影し、プラチナ原版に写したものです。
金地に紅白の梅が鮮やかな《紅白梅図屏風》をモノクロにする事で、見事な「月夜の梅」が表現されています。

プラチナ・パラディウム・プリント」という最新の技術が使われています。
一見ただ写しただけのように見えますが、かなりの時間とお金が掛かっています。

「プラチナ」ですからね~

こちらの作品は、2015年にMOA美術館で開催された尾形光琳300年忌を記念した特別展光琳アート―光琳と現代美術」に合わせて制作されました。

重要文化財《阿弥陀如来及両脇侍坐像》

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

つづいて常設展示の貴重な作品を見てまいります。
こちらは重要文化財の《阿弥陀如来及両脇侍坐像》です。
作られたのは平安時代後期とされています。

中央にいらっしゃるのが阿弥陀様です。
向かって右側にいらっしゃるのが観音菩薩(かんのんぼさつ)様。
左側にが勢至菩薩(せいしぼさつ)様がいらっしゃいます。

このような仏像の安置形式を「阿弥陀三尊」といいます。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

観音菩薩様と勢至菩薩様の座り方に特徴があります。
これは大和座りと言われ、「いつでも立てるよう」にという理由があります。

こちらの阿弥陀様はお亡くなりになられた方を、極楽浄土からお迎えに来る御姿を表しています。
大和座りをされているのは、雲に乗って現世に来られた際にすぐに立てるようにという事でこのような座り方をされています。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

観音菩薩様の手には「蓮台(れんだい)」と呼ばれるものがあり、これは死者の魂を乗せて極楽に導くためのものです。


阿弥陀様の光背は当時のものがそのまま残っています。
(光背が無くなってしまったり、欠けてしまったりというのはよくあります。
法隆寺の国宝《釈迦三尊蔵像》も元々は光背があったと言われています)

光背には楽器を奏でる仏様の姿が表されています。
また、お釈迦様のお顔もたいへん穏やかな表情です。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

ちなみに京都大原三千院の国宝阿弥陀三尊坐像》も同じ大和座りをしています。
この大和座りの脇侍と阿弥陀様の様式は現存するものが少なく、たいへん貴重です。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

展示ケースにも設計を手掛けた杉本博司氏のこだわりが見られます。
杉本氏は苗字に””が入っているということで、杉の木にたいへん思い入れがあります。
ですので、この展示台にも屋久杉が使用されています。

いかがでしたでしょうか。
ぶら美のMOA美術館特集の記事は以上になります。

最後までご覧頂きありがとうございました。

「ぶらぶら美術・博物館」のこの回以外の記事もアップしています!
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