2020年5月23日にテレビ東京にて放送された「新美の巨人たち」の【日本の建築美を堪能!旧開智学校校舎&築地本願寺&東京タワー】の回をまとめました。
番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
内藤多仲『東京タワー』
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
もしかすると”日本で一番有名な建造物”、かもしれません。
昭和33年に竣工した『東京タワー』です。
高さは333m。
完成当時は世界一の高さを誇る自立電波塔でした。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
真上から見ると一辺が80メートルの正方形になっています。
使われている鉄骨の総重量は、なんと3,600トン。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
高さ250メートル地点にあるトップデッキと、150メートルのメインデッキ、2つの展望台があります。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
その上には全長80メートルにも及ぶアンテナが備え付けらえています。
333メートルの奇跡
日本でテレビ放送が開始されたのが昭和28年。
その当時この国は”巨大な電波塔”を必要としていました。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
そこで目標とされたのがフランス・パリのエッフェル塔でした。
その高さ318メートルを超える、当時世界一の高さの電波塔建設を目指したのです。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
設計を担当したのは、内藤多仲(ないとうたちゅう、1886-1970)。
札幌テレビ塔や二代目通天閣も手掛け、”塔博士”と呼ばれた日本の構造家です。
東京タワーを任された当時71歳でした。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
コンピューターはおろか、電卓すらないこの時代。
多仲は愛用の小さな計算尺を使って、ありとあらゆる複雑な構造計算を行いました。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
こうして作られた設計図は全部で1万枚以上に及びました。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
昭和32年6月、工事が着工します。
かつてない大工事に伴い、日本全国から腕利きの職人が集められました。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
鉄骨の接合には、直径2センチ・長さ10センチほどのリベットが使われました。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
このリベットを炉で800度まで熱して、火ばさみで投げ渡します。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
その熱したリベットを鉄骨の穴に差し込んで、両側から打ち込み密着させるのです。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
「それがこの数って考えたら、ちょっと途方もないですよね。一個一個、人の手が打ったのかと思うと、人力でこしらえたたんだなと思うと、すごいですね。グッと来ますね」(俳優・井浦新さん)
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
東京タワー建設の最大の難関となったのは、長さ80m・重さ100トンのアンテナの設置作業でした。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
250メートル地点までワイヤーで吊り上げ、所定の位置に設置されました。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
そして着工からおよそ1年半、約21万人の人員と総工費およそ30億円をかけて、東京タワーは昭和33年12月23日に完成します。
多仲は次のような言葉を残しています。
「タワーの美しさについて別に作為はしませんでした。無駄のない安定したものを追求していった結果できたものです。
いわば、数字のつくった美しさとでもいえましょう」
333メートルというこの”ゾロ目の高さ”は、構造計算を積み重ねた先の偶然の数字だったのです。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
東京タワーが完成して60年を超えました。
今でも変わらず当たり前のように、東京の真ん中で立ち続けています。
画像出展元:テレビ番組「新美の巨人たち」より
「天に向かって伸びているのがものすごい哀愁があって、なぜか東京タワーに目がいくのってなんなんだろうなって思うと、巨大な孤独感がそこにポツンとあるから、つい見つめてしまうというか。
ホッとしたり気持ちが上がったりするのは、その孤独に立っている姿で勇気をもらっているのかもしれないですね。ずっと立っていてほしいです。東京の真ん中で」(井浦新氏)
今回の記事はここまでになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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