《太夫》稲垣仲静
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
これはちょっと僕はリアルに怖いかも!
作者の稲垣仲静(いながきちゅうせい、1897-1922)は、甲斐庄楠音と同じ「密栗会」のメンバーでした。
当時の流行り病、腸チフスに罹り、25歳の若さで亡くなっています。
髪飾りの部分は大胆な粗いタッチで描かれています。
目の周りは油彩画のように、筆跡の残る描き方になっていますが、これは日本画としては珍しい描かれ方です。
こういった作品が岸田劉生に影響を与えて、岸田特有の”デロリ”絵画へと繋がっていくのです。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
マジで苦手なので、こっちは引きの画像で…(笑)
大正時代に入ると、若い画家たちが西洋画に強い憧れを抱くようになります。
そこで甲斐庄ら京都の日本画家たちは、油彩画の写実性を取り入れます。
彼らは写実的な表現を追求していった結果、予期せずグロテスクな作品になっていったのです。
「当時は”エロ・グロ・ナンセンス”ブームだったけども、それを狙った訳ではなく、西洋美術を取り入れる実験の中で、たまたまそうなってしまった」のだと山田五郎さんはいいます。
今回の記事はここまでになります。
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上村松園の《焔》についてまとめました。
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