《グランド・オダリスク》
《グランド・オダリスク》1814年
ドミニク・アングル
ルーヴル美術館蔵
フランス人画家ドミニク・アングルが描いた《グランド・オダリスク》。
アングルはナポレオンの戴冠式を描いたダヴィッドのもとで歴史画を学びましたが、師のような歴史画ではなく、女性の裸体を描き始めます。
タイトルにある「オダリスク」はオスマン帝国のハーレムに仕えた女性です。
青い布に包まれ浮かび上がる透き通るような白い肌が印象的なこの作品。
背中は不思議なほど伸びており、実際の人体の比率よりも、構図としての美しさが優先されているのが分かります。
画像出展元:テレビ番組「日曜美術館」より
ナポレオンという一人の英雄が去ったあと、これまでとは違う新たな芸術が生まれようとしていました。
過ぎ去った過去と未来のはざまで、オダリスクはただじっとこちらを見つめているのです。
ナポレオンの言葉です。
「私は何処から来たのか。
私は何であるのか。
そのこと絵は私の思念を超えている
私は己を知らない肉体に過ぎない」
今回の記事はここまでになります。
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