【ぶら美10周年SP】 大・大回顧展②【美術番組まとめ】

ぶらぶら美術・博物館

2020年4月21日にBS日テレにて放送された「ぶらぶら美術・博物館」の【#345 祝!10周年スペシャル 春の熱海アートツアー②〜名建築!文豪の愛した起雲閣と隈研吾の海峯楼、10年間大回顧ベスト3!〜】の回をまとめました。

今回の記事はパート2になります。
大・大回顧展の2位の作品からご紹介していきます。
前回のパート1はこちら☚からご覧いただけます。

番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
見逃した方やもう一度内容を確認されたい方は是非ご覧になって下さい(^^♪

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《赤ん坊のお祝い!》ルソー


《赤ん坊のお祝い!》1903年
アンリ・ルソー
ヴィンタートゥール美術館蔵

こちらは小木さんが選んだ第2位の作品です。
ヴィンタートゥール美術館
スイスのヴィンタートゥールにある美術館です。

この作品はルソーが友人の赤ちゃんが生まれたお祝いに(頼まれてもいないのに)贈った絵です。

《グラン・ブーケ(大きな花束)》ルドン


《グラン・ブーケ(大きな花束)》
オディロン・ルドン
三菱一号館美術館蔵

高橋マリ子さんの第2位がこちら。
東京・丸の内にある三菱一号館美術館が所蔵する作品です。

まるで内側から発光しているような、たいへん色鮮やかな作品です。
オディロン・ルドンは50歳近くまでモノクロの作品ばかり描いていますが、突如色彩を使う事に目覚めてパステルの幻想的な作品を残しています。

(当ブログのオディロン・ルドンの記事一覧はこちら☚からご覧いただけます)

《ひまわり》ゴッホ


《ひまわり》1888年
フィンセント・ファン・ゴッホ
東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館蔵

矢作さん第2位の作品がこちら。
こちらは”新宿のひまわり”とも呼ばれる、日本の美術館が所蔵する《ひまわり》です。
誰もが知っている名画ですが、生で見ると迫力がすさまじく、厚塗り感ゆえの迫ってくるものがあります。

こちらの《ひまわり》を所蔵する東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館ですが、2020年5月28日に移転リニューアルオープンし、名称も”SOMPO美術館”と新しくなります。

開館記念展ではこちらの《ひまわり》も展示される予定との事。
(2020年5月15日現在、新型コロナウイルスの感染予防・拡散防止のため開幕延期となっています。詳細につきましては公式ホームページをご確認頂きます様お願い致します)

《エトワール》ドガ


《エトワール》1876年
エドガー・ドガ
オルセー美術館蔵

山田五郎さんの2位の作品がこちら。
こちらの作品は2010年に横浜美術館で開催された「ドガ展」で展示されました。

この作品はなんといっても色彩の綺麗さと、一瞬の動きを捉えたデッサン力の確かさがポイントです。
同時代の印象派の画家たちは外に出て陽の光のもと作品を描いたのに対して、ドガ人工照明の効果というものを追求しました。
踊り子が着ているドレスのチュチュの描き方も抜群だといいます。


舞台の背後にいる男性の存在が作品にインパクトを与えています。
この踊り子のパトロン?と思われるこちらの男性。
この男性と踊り子の関係性に着目すると、バレリーナも見え方も変わってくる、そんな作品です。

男性の顔が見えないのも、より一層想像力をかき立てますね


また色味的にもここに男性の黒色があることで、全体の色彩のバランスが良くなるのです。

《No.7》マーク・ロスコ


《No.7》1960年
マーク・ロスコ
セゾン現代美術館蔵

小木さん1位の作品がこちら。
こちらは軽井沢にあるセゾン現代美術館が所蔵する作品です。
マーク・ロスコはロシア系ユダヤ人の画家で、アメリカに移住しそこで活躍しました。
抽象表現主義の代表的な画家として知られています。

この《No.7》はロスコの代表作です。
抽象画なので何を描いている、という訳ではありません。

セゾン現代美術館の難波名誉館長によると、「あえて言うなら風景(画)かな」との事です。

《原故郷のスラヴ民族》ミュシャ


《原故郷のスラヴ民族》1912年
アルフォンス・ミュシャ
プラハ国立美術館・ヴェレトゥルジュニー宮殿蔵

高橋マリ子さんの1位の作品がこちらです。
こちらの作品は2017年に国立新美術館で開催された「ミュシャ展」で展示されました。
この展覧会では、ミュシャスラヴ叙事詩全20点チェコ国外で初めて展示されました。

ミュシャというと、パリでアール・ヌーヴォーの画家としてポスター等を手掛けたイメージが強いですが、元々はチェコの人です。
当時のチェコはオーストリア領でしたが、独立していく中で民族意識が芽生えていきます。
1910年にチェコに帰ったミュシャは、18年かけて壁画ほどの大きさを誇る一連の作品を描いていきます。

《バベルの塔》ブリューゲル


《バベルの塔》1568年頃
ピーテル・ブリューゲル(父)
オランダ、ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館蔵

矢作さんが選ぶ1位はこちら。
この作品は2017年に東京都美術館で開催された『ブリューゲル「バベルの塔」展』で展示されました。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

じつは『バベルの塔』には大バベルと小バベルの2バージョンがあり、こちらは小バベルの方になります。
”小”と言われるくらいなので、 縦60センチ横74.5センチとそこまで大きなサイズではありません。

しかし、作品の圧倒的な存在感によって大きく見えてしまうという作品です。

画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より

その一方で、細かい所までびっちりと描き込まれています。
描かれている人が何の作業をしているか判別できるほど、細かく描かれているのです。

ミクロ感とマクロ感が共存する傑作です。

選んだ矢作さん曰く「一生のうち一回は見ないとダメな作品」との事ですが、
山田五郎さんによると「この作品はもう来日しないだろうな」と。

オランダに行く機会があれば、是非見に行った方が良い作品です。

ちなみに、私masayaの個人的な趣味ですが。
所蔵するボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館は私の大好きなハン・ファン・メーヘレンの《エマオの食事》が展示されているのも見逃せないポイントです。

今回の記事は以上になります。
つづくパート3では「大・大回顧展」ラスト・山田五郎さんの1位の作品と、熱海の名建築『起雲閣』についてまとめていきます。
こちら☚からご覧いただけます。

コメント

  1. […] 今回の記事はパート3になります。 前回のパート2こちら☚からご覧いただけます。 […]

  2. […] 今回のパート1は一旦ここまでです。 パート2へと続きます。 こちら☚からご覧いただけます。 […]

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