《泉》ルノワール
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
山田五郎さん曰く「いかにも晩年のルノワールな感じの作品」だそう。
この展覧会で日本初公開の作品です。
向かって右側(女性の左側)に泉があるのがわかります。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
ルノワールは晩年になると、この《泉》のような豊満な裸婦像を数多く描いていますが、当のルノワール本人はかなり体の調子が悪く、車いすを使っての生活でした。
リウマチを患い体が段々とこわばってしまい、絵筆も握ることができず、手にくくりつけて作品を描いていたといいます。
自分の体が不自由になってしまったルノワールは、それにまるで反比例するかのように、豊満な若い女性の裸婦像を繰り返し描くようになっていくのです。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
しかしこの作品は、とても体が不自由な状態で描いたとは思えない、見事な出来栄えです。
《泉》というタイトルが付けられている事から、特定のモデルを写実的に描いたものではなく、神話的な女性像・女神像を表したものだと考えられます。
また「泉」というのは、生命や生命力の象徴でもあります。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
山田五郎さんは「あんまり大きい声ではいえないけど、この手の晩年のルノワールの作品はイマイチなもの多い」と言います。
解説の深谷克典氏も「モネは比較的レベルが一定しているが、ルノワールは作品によって出来不出来がある。良いルノワールは抜群に良いが、ちょっと手を抜いているかなというものは『う~ん』という風になる」と語っています。
ビュールレ氏がいかに目利きのコレクターであったかが、このルノワールの作品からも分かるのです。
今回の記事はここまでです。
続くパート4ではセザンヌに作品についてまとめていきます。
こちら☚からご覧いただけます。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
コメント
[…] 続くパート3では、今回の展覧会のメインビジュアルにもなっている、ルノワールの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》についてまとめていきます。 こちら☚からご覧いただけます。 […]
[…] 今回の記事はパート4になります。 前回のパート3はこちら☚からご覧いただけます。 […]