【アートシーン】下村観山展/空山基展

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2026年4月12日にNHKで放送された「日曜美術館アートシーン」の展覧会紹介の内容をまとめました。

*画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

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下村観山展

明治から昭和にかけて活躍した日本画家、下村観山の《唐茄子畑(とうなすばたけ)》。

圧倒的な画力で明治の新時代にふさわしい日本画を生み出した下村観山の展覧会です。

明治6年に和歌山に生まれた観山は8歳で上京、狩野派の絵を学びます。

15歳の時には、東京美術学校に第1期生として入学します

こちらの《修羅道絵巻》は、卒業後の20代の作です。

激しい怒りと争いに満ちた阿修羅の住む世界です。

繊細な線描で表現された、戦に向かう人々の姿。

その先には宝珠を手に、髪を振り乱す阿修羅が雲間から躍り出ます。

観山は平安、そして鎌倉時代の絵画を徹底的に研究し、伝統的な技法を習得しました。

観山は30歳の頃にイギリスへ留学します
一方、共に活動した横山大観菱田春草はインドへ向かいました。

ルネサンス期の画家・ラファエロの《小椅子の聖母》を水性絵の具で模写した作品です。

観山はヨーロッパ各地を訪ね、西洋絵画の写実表現と色彩を学びました。

およそ2年間の留学を経て制作された《木の間の秋(このまのあき)》。
住まいのある茨城県の五浦(いづら)の木立に着想を得たといいます。

描かれているのは、スギやヒノキ、ヤマブドウ等々。

木の幹を陽光が照らし、うっそうとした林が輝くような光に包まれます。

画面全体に金泥を塗り、手前に向かって色濃く樹木を描くことで、木立にたまる光を描き出しました。

葉脈の金泥からは琳派に通じる装飾性がうかがえます。

イギリス留学で学んだ表現を生かし、多彩な筆致で新しい日本画を切り開いていきました。

「やはりこう西洋画の立体感・陰影表現であったり、空間の奥行きを意識した作品が増えたかと思います。日本画の画材というのはその性質上、こう細やかなグラデーションをつけることが従来、非常に難しかったわけですね」(東京国立近代 主任研究員 中村麗子氏)

「彼はその日本画の画材をもって、その西洋画の表現にどこまで近づけるかというのを研究したわけです」(中村氏)

観山の技巧が濃密に凝縮された《唐茄子畑(とうなすばたけ)》。

かぼちゃが実を太らせる夏の盛り。
照りつける夏の日差しを金地で表し、そこに舞うカラスの細密描写は白日夢のような現実離れした印象を与えます。

葉っぱの手触りまで感じさせる微妙な濃淡。
克明な描写が生むかぼちゃの存在感。

幅広い技法を取り込み、伝統の延長線上にある近代日本画の姿を追い求めました。

展覧会の最後を飾る、絶筆《竹の子》。

昭和5年、病の床にあった観山が1週間で描き上げたといいます。

明治から昭和、日本画とは何かがかつてないほど問われた時代。
その問いに向き合い続けた57年の生涯でした。

東京・千代田区の東京国立近代美術館で2026年5月10日まで開催中です。
その後、和歌山でも開催されます(2026/5/30-2026/7/20)。

SORAYAMA 光・透明・反射 ーTOKYOー

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

ロボットの姿をしたマリリン・モンロー。
アーティスト空山基(そらやまはじめ、1947~)の作品です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

愛用した香水など、彼女にまつわるモチーフが刻まれたボディ。
空山氏はマリリン・モンローを「女神」と語っています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

ロボットの表現によって、永遠の輝きを宿しています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

「人体×機械」の美を追求する空山基の回顧展が開催されています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

1947年、愛媛県今治市生まれの空山基は現在79歳。
アクリル絵の具を用いて、”光”を描く挑戦を続けています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

女性の姿をしたロボットが空間を華麗に舞っています。
仮説的な粒子で、光よりも早く移動できるとされる「タキオン」を擬人化しています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

色の濃淡や組み合わせで、金属ならではの滑らかな質感が浮かび上がっています。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

空山氏の創作の原点となった作品。
1978年に手掛けたウイスキーの広告イラストです。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

ロボットの丸みを帯びたフォルムは、親しみさを感じられます。
このデザインは同時代のカルチャーに多大な影響を与えました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

《Untitled 2023》。
反射によって放たれる光のなまめかしさ。
宇宙空間を浮遊する空山氏の代表的なモチーフです。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

空山氏のデザインを基につくられた立体作品も楽しめます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

この展覧会は東京・中央区のCREATIVE MUSEUM TOKYOで2026年5月31日まで開催されています。

今回の記事は以上になります。

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