2020年12月1日にBS日テレにて放送された「ぶらぶら美術・博物館」の【#362 上野の森美術館「KING&QUEEN展」~中野京子さん解説!知れば知るほど面白い!英国王室ドラマティックな500年~】の回をまとめました。
今回の記事はパート6になります。
前回の記事はこちら☜からご覧いただけます。
番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
見逃した方やもう一度内容を確認されたい方は是非ご覧になって下さい(^^♪
ヴィクトリア女王
《ヴィクトリア女王》
バーサ・ミュラー
(ハインリッヒ・フォン・アンゲリの原作に基づく)
ヴィクトリア女王(在位:1837年~1901年)”ヨーロッパの祖母“と言われた女王です。
ヴィクトリア女王の時代は、産業革命による経済の発展がピークに達した絶頂期で、ヴィクトリア朝ともいわれます。
こちらの肖像画は晩年の頃に描かれたものです。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
*こちらは「KING&QUEEN展」の出展作品ではありません。
こちらは18歳の頃に描かれた肖像画で、たいへん美人だったといわれています。
ヴィクトリア女王は夫に先立たれてから、それ以降ずっと喪服を着て過ごしたといわれています。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
またこの時代からマスメディアの発達とともに”ロイヤルファミリーの日常”が取り上げられるようになっていきます。
”国民からの好感度”なども話題になってくる時代となり、「庶民的である」というのを示す考えもあったと考えられます。
ヴィクトリア女王と無痛分娩
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
このヴィクトリア女王の頃に、麻酔技術の発達で、無痛分娩によるお産ができるようになりました。
それまでの出産は麻酔がなかったので、痛みで亡くなる人もいるくらいでした。
一般市民が無痛分娩をするのと、女王がするのとでは全く意味が変わってくるのです。
ヴィクトリア女王は8人目と9人目の子どもを無痛分娩で出産していますが、これにより一気に世界中に無痛分娩が広がっていくのです。
医学の発展にも貢献されたのですね!
ドイツとの関係
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
ヴィクトリア女王の夫、アルバート公はドイツ人でした。
その影響もあり、この時代ますますイギリスはドイツの影響を受けていきます。
クリスマスツリーも元々はドイツの文化でしたが、この頃からイギリスでも飾られるようになっていきます。
”ヨーロッパの祖母”と呼ばれた女王
ヴィクトリア女王は18歳で即位し、そこから63年間在位しました。
そして1901年に81歳で亡くなっています。
彼女は子ども9人産み、さらに孫は40人にもなりました。
そして世界各国に子や孫を嫁がせたのです。
身内のネットワークを広げる事で、戦争が起きないようにしようと考えたのです。
しかし、ヴィクトリア女王の思いに反して、女王が亡くなってから3年後の1914年に第一次世界大戦が勃発します。
結局は血のつながりのある者同士でも争ったため、この戦争は”いとこ達の戦争”と呼ばれました。
ザクセン=コーグルク=ゴータ朝からウィンザー朝へ
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
ヴィクトリア女王が亡くなった後、息子のエドワード7世が王位を継ぎ、そこから「ザクセン=コーグルク=ゴータ朝」の時代が始まります。
この王朝名はヴィクトリア女王の夫・アルバート公がドイツ人だった事に由来します。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
しかし第一次世界大戦が始まり、イギリスとドイツは敵対する事になります。
「ドイツと戦争しているのに、ドイツ風の名前では調子が悪い」と考えた次のジョージ5世が、王朝名を”ウィンザー朝”に変えるのです。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
その次のジョージ6世は、映画『英国王のスピーチ』のモデルになった人物です。
ジョージ6世は次男で、彼にはお兄さんがいました。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
それがエドワード8世、別名”ウィンザー公”です。
本来であればエドワード8世が王位を継ぐはずでしたが、アメリカ人の未亡人であるウォリス・シンプソンと結婚するために、王位を捨てたのです。
これは「王冠をかけた恋」と呼ばれています。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
ルックスも生き方も魅力的な方ですね!
《エリザベス2世》
《エリザベス2世》
1952年
『英国王のスピーチ』のモデルになったジョージ6世の娘が、現在のイギリス女王であるエリザベス2世になります。
こちらは女王が25歳の時のお姿です。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
エリザベス2世が即位する時は、たいへん慌ただしかったといいます。
1952年にジョージ6世は肺がんのためこの世を去ります。
その時エリザベス2世は公務でアフリカのケニアにいました。
訃報を聞いて大急ぎでイギリスに戻り、父親が亡くなった2日後に女王に即位したのです。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
2020年現在、年齢は94歳、在位は68年間という事で、英国王室史上最長且つ最高齢の記録を更新し続けています。
現代のロイヤルファミリー
今回の『KING&QUEEN展』では、現代の英国王室の肖像画や写真も展示されています。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
ダイアナ妃はやっぱりお綺麗ですね~
《ダイアナ妃》1981年
ブライアン・オーガン
こちらは絵画作品になります。
ロイヤルファミリーの女性で、ズボン姿が描かれるのはたいへん珍しい事です。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
時代も異なりますが、エリザベス1世と比べると全く違う、普段の装いといった感じです。
シャツのボタンも2つ空けているのも、庶民的で人気の理由でした。
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
こちらは2003年に撮影されたウィリアム王子のお姿です。
映画スターみたい!
イケメンですね!
画像出展元:テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」より
こちらはキャサリン妃の初の公式肖像画として描かれたもので、発表当初「実物よりも老けているのではないか?」として周囲からは不評でした。
しかしキャサリン妃は「ありのままの姿を描いて欲しい」とリクエストしており、完成したこの肖像画も気に入っていたといいます。
いかがでしたでしょうか。
今回の『KING&QUEEN展』のまとめ記事は以上になります。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。