【アートシーン】特別展 日本画聖地巡礼2025

2025年11月9日にNHKで放送された「日曜美術館アートシーン」の展覧会紹介の内容をまとめました。

*画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

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【特別展】日本画聖地巡礼2025
―速水御舟、東山魁夷から山口晃まで―

燃えるような紅葉に包まれる青森県の奥入瀬(おいらせ)渓流。
日本画家・奥田元宋(おくだ げんそう)の幅5メートルを超える大作です。

しぶきをあげて流れる豊かな水。
もみじは吹き抜ける風を感じさせるような筆触です。

元宋はこの場所を年に何度も訪れ、足場の悪い岩の上でもいとわず、何時間もスケッチをしたといいます。

実際の場所を題材とした名作を通して、日本そして世界を巡る展覧会です。

大晦日を迎えた町屋の光景。
東山魁夷が京都の四季を描いた連作です。

静謐な群青のグラデーションが厳しい寒さ、そしてしんしんと雪が降り積もる静けさまでも映し出します。

窓に灯された明かりからは、年越しを過ごす人々の温もりが伝わってきます。

速水御舟が京都・地蔵院の椿を主題にした《名樹散椿》。
琳派の構図を意識したという横へ伸びる枝が、堂々とした椿の存在感を際立たせます。

加藤清正が豊臣秀吉に献上したという逸話が残る名木です。

金地は金砂子を何度も撒いて整える、撒きつぶしにより光沢を抑えた仕上がりに。

花びらは一枚一枚を細密に描写し、厚みのある柔らかな質感が表されています。

画家ならではの視点が、名所の新たな味わいを教えてくれる作品も。

奥村土牛は徳島県の鳴門の渦潮を独自の目線で捉えました。

群青・白緑(びゃくろく)・胡粉といった色を塗り重ねて表した複雑な渦巻き。
船が大きく揺れる中、土牛は妻に帯を掴んでもらいながら熱心に写生したといいます。

東京渋谷区の山種美術館で、2025年11月30日まで開かれています。

今回の記事はここまでになります。

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