【アートシーン】企画展「マティス 自由なフォルム」

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2024年3月10日にNHKで放送された「日曜美術館アートシーン」の展覧会紹介の内容をまとめました。

*画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

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企画展『マティス 自由なフォルム』(国立新美術館)

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

花と果実》と題されたこちらの作品。
手がけたのは20世紀のフランスを代表する巨匠アンリ・マティスです。

幅およそ9メートルの大作です。
フランスのニース市マティス美術館のシンボルともいえる作品で、今回が初来日です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

色とりどりの模様は紙に色を塗って配置した切り紙絵です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

さまざまな技法を試みたマティスは、後半生に取り組んだ「切り紙絵」で新境地を開拓しました。

今回の展覧会は、マティスの切り紙絵に焦点を当てた展覧会です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

マティスは47歳の時に南フランスに移住します。
新たな表現を模索する中で、切り紙絵と出会いました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

きっかけはアメリカの富豪から注文を受けた巨大壁画の制作です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

会場ではその習作も見ることができます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

依頼された壁画の幅は約14メートル。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

最初は配色を変えながら、小さな下絵を何度も描きました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

やがて実物に近い大きさの下絵に取り掛かりますが、この大きさの絵を描いたり消したり、手直ししていくのは容易ではありませんでした

そこでマティス切り紙を活用しました
色を塗った紙を使って、それを貼り付けながら構図を決めました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

この経験から切り紙の可能性に注目したマティス
筆に代わる技法として、盛んに用いるようになります。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

マティスには油彩画を描くときに悩みがありました。
それは「輪郭線や色をどう表現するか」ということです。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

色を塗った切り紙を使えば、輪郭線を描く必要はありません。
切り紙絵はマティスを長年の悩みから解放し、大きな自由を与えたのです。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

亡くなる2年前の82歳のときの作品です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

切り紙にいくつもの穴が開いています。
これは配置を探る途中でできたピンの跡です。

いたってシンプルな造形ですが、数限りない試行錯誤の末に完成したことがうかがえます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

マティスが可能性を追い求めた切り紙絵。
ニース近郊のロザリオ礼拝堂ではその集大成を見ることができます。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

植物の葉を題材にしたステンドグラス。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

マティスの切り紙によるデザインをもとにガラス職人が制作しました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

儀式で司祭が着る服にも切り紙は生かされました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

キリスト教の儀式に合わせて20点をデザインしました。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

ただ眺めるだけでなく、体感できる作品をつくりたい」。
マティスはそう願っていたといいます。

切り紙絵との出会いによって、その願いは実現されたのです。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

展覧会ではロザリオ礼拝堂の内部を再現。
一日の光の変化を3分間で見学できる趣向です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

マティスはこの光の差し込み方も綿密に計算しました。
まさに”体感する芸術”です。

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

マティスはですね、自分の作品を”肘掛け椅子”に例えることがありました。肘掛け椅子に座っているようにリラックスした空間、そういったものを作り出せるような作品が理想だと語っています

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

ですので鑑賞者の方々は入ったその瞬間にですね、非常に静謐な空間、そして美しい光のさし込みというものを体験できるのではないかと思っております」(米田尚輝氏)

画像出展元:テレビ番組「日曜美術館 アートシーン」より

この展覧会は東京・港区の国立新美術館で2024年5月27日まで開催です。

今回の記事はここまでになります。

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