
「正倉院 THE SHOW-感じる。いま、ここにある奇跡-」は、上野の森美術館で2025年9月20日(土)~11月9日(日)まで開催予定の展覧会です。
※大阪展は大阪歴史博物館で2025年6月14日(土)~8月24日(日)まで開催されました。
見ることができる作品
◆紅牙撥鏤尺 乙
こうげばちるのしゃく
倉番 : 北倉 13
紅牙撥鏤尺 乙 – 正倉院
天平時代に用いた一尺の物差し。象牙を染め、その表面を彫って文様をあらわしている。寸の目盛りしかなく儀式用と考えられる。国家珍宝帳所載の品で、赤漆文欟木御厨子に納められていた。
◆螺鈿箱
らでんのはこ
倉番 : 中倉 88
螺鈿箱 – 正倉院
紺玉帯の納箱。木胎黒漆塗りで、蓋表、側面には、螺鈿や半球状の水晶などを用い、鳥や花の文様をあらわす。蓋中央の花文の芯には金平脱を用いる。内張りは暈繝錦で、今日でも鮮やかな色をとどめている。
◆銀薫爐
ぎんくんろ
倉番 : 北倉 153
銀薫爐 – 正倉院
屏風花氈等帳に記載の、衣服に香を焚きしめる道具。銀鍛造、透かし彫りの地に毛彫りで文様を表現。火皿を常に水平に保つ仕掛けあり。
◆紫地鳳形錦御軾
むらさきじおおとりがたにしきのおんしょく
倉番 : 北倉 47
紫地鳳形錦御軾 – 正倉院
国家珍宝帳記載品。筵状のものを箱形に固く束ねて、表に紫地鳳形錦を貼る。もたれかかるための座臥用調度品。
◆十二稜鏡 黄金瑠璃鈿背 第6号
じゅうにりょうきょう おうごんるりでんはい
(黄金瑠璃鈿背十二稜鏡)
倉番 : 南倉 70
十二稜鏡 黄金瑠璃鈿背 第6号 – 正倉院
正倉院に伝わる鏡のなかで、唯一鏡胎が銀製のもの。また宝物のなかで唯一の七宝製品。大小18枚の花弁の内側に銀の薄板で文様区を付け、黄、緑、濃緑色の釉薬を焼付けて宝相華文をあらわす。
◆漆金薄絵盤 乙
うるしきんぱくえのばん
倉番 : 南倉 37
漆金薄絵盤 乙 – 正倉院
蓮の花をかたどった香を焚くための台。木製の岩座から銅製の柄をのばし、その先端に木製の連弁計32枚をつける。蓮弁には花鳥や迦陵頻迦が極彩色で描かれる。岩座の裏に「香印坐」の墨書がある。1対であるもののひとつ。
◆金銀鈿荘唐大刀
きんぎんでんかざりのからたち
倉番 : 北倉 38
金銀鈿荘唐大刀 – 正倉院
唐大刀は唐風の大刀を意味し、外装に豪華な装飾が施され、儀式用とされる。国家珍宝帳に大刀100口が記載されるが、現存するのは本品のほか杖刀2口のみである。
◆黄熟香
おうじゅくこう
倉番 : 中倉 135
黄熟香 – 正倉院
巨大な沈香。産地はベトナムからラオスにかけての山岳部とされる。雅名である「蘭奢待」には、「東」「大」「寺」の三文字が隠れている。名香として珍重され、足利義政や織田信長、明治天皇などが切り取らせた。