【まとめ】ヴァン・ダイク【ロンドン・ナショナル・ギャラリー展⑦】

ぶらぶら美術・博物館

2020年3月31日にBS日テレにて放送された「ぶらぶら美術・博物館」の【#342 世界初!奇跡の大規模展「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」前編〜ルネサンスって何?!英国が誇る国宝級名作で西洋美術が丸わかり!〜】の回をまとめました。

番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。
今回はパート7です。前回のパート6はこちら☚からご覧頂けます。

*開幕が延期となっております。詳細は展覧会公式HPをご確認ください。

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ヴァン・ダイクとイギリス肖像画

展覧会の第3章(Chapter Ⅲ)は「ヴァン・ダイクとイギリス肖像画」です。


アンソニー・ヴァン・ダイク(Anthony van Dyck、1599-1641)は、現在のベルギーの都市アントワープに生まれました。
なので、イギリス出身の画家ではありません。
しかし、チャールズ1世に呼ばれイギリスで活躍します。

17世紀の時代にはイギリスを代表する画家というのはあまりいません。
けれども18世紀イギリス美術の黄金時代と呼ばれています。
特に肖像画風景画の2ジャンルが隆盛を迎えます。

絵画後進国という呼ばれ方もしていたイギリスが、どのように発展していくかをここでは見ていきます。

《レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー》


《レディ・エリザベス・シンベビーとアンドーヴァー子爵夫人ドロシー》1635年頃
アンソニー・ヴァン・ダイク
ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵

ヴァン・ダイクはあのルーベンスの工房の筆頭助手として活躍していた人物です。
この時イギリスでは国王のチャールズ1世ルーベンスをイギリスに招きたいと考えていました。
そんな中、白羽の矢が立ちチャールズ1世の宮廷画家となったのがヴァン・ダイクです。

ヴァン・ダイクの何がそんなに良かったのかというと、理想化現代風に言うと”盛り方”)が上手かったのです。
「肖像画」というものは似ていれば良い、というものではありません。
外見は当然で、プラスその人のパーソナリティや家柄・職業なども絵に表すことが求められました。

彼はその盛り方が、上手にエレガントに盛ることができ人気を得たのです。

描かれているのは、とある貴族(初代サヴェッジ子爵トマス)の長女と次女です。


右の茶色のドレスを着ているのが妹のエリザベスです。
この作品は妹のエリザベスの婚約を機に描かれたものです。
なので彼女の方にキューピッドがバラの花を渡しています。
この黄色(サフラン色)というのは古代の花嫁の衣装の色だったという説もあります。


左の白いドレスの女性が姉のドロシーです。
お姉さんの方はこの時は未婚だったので、それを表す白いドレスに身を包んでいます。

ヴァン・ダイクはここにいるキューピッドのように実在しないものを絵の中に登場させています。
これは描かれた人物がただの姉妹ではなく、キューピッドが登場するような神話の世界出てくる、高貴な人物であるという事を表現しています。

これは気分いいですね~(笑)

肖像画の伝統的なルールとしては「一枚一人」がお約束です。
けれどもこの作品では二人描かれており、このような肖像画を「二重肖像画ダブル・ポートレイト)」呼びます。
家族や兄弟、姉妹などこのようなスタイルで描かれることが多く、イギリス人が好んだものでした。

こういったヴァン・ダイクの肖像画はイギリスでたいへん人気になりました。
彼がイギリス滞在していたのは約10年の間でしたが、そこから150年くらいの間、イギリスの人々が肖像画を注文する際には「ヴァン・ダイクの肖像画の人のように描いて欲しい」として強い憧れを持っていたといいます。

ヴァン・ダイクの肖像画はその後のイギリスの肖像画の歴史の出発点、お手本となったのです。

パート7は一旦ここまでです。
つづくパート8でも同じく、イギリスの肖像画作品を取り上げます。
こちら☚からご覧頂けます。よろしければどうぞ(*^^*)

コメント

  1. […] 次のパート7では、ロンドン・ナショナル・ギャラリーのお膝元、イギリスにおける「ヴァン・ダイクと肖像画」についてまとめていきます。こちら☚からご覧頂けます。 […]

  2. […] 番組内容に沿って、それだけでなく+α(美術検定で得た知識など)をベースに、自分へのメモとして記事を書いていこうと思います。 今回はパート8です。前回のパート7はこちら☚からご覧頂けます。 […]

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